石川県立美術館・鴨居玲展~感想~

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石川県立美術館で開催されている、没後35年鴨居玲展-静止した刻ーを見てきました。

 

とても素敵な展覧会だったので今日はその感想を書いていきます。

 

死を見つめる画家、鴨居玲について紹介記事はこちら↓

https://hiroharo.com/kamoi-rei

 



没後35年鴨居玲展では鴨居玲の初期の作品から、晩年の作品が網羅されていた。

 

石川県立美術館の地下の展示室3つすべてと、2階展示室を2つ使うほどの大規模な回顧展で作品総数は100点近い

静止した刻」「私の話を聞いてくれ」「教会」「1982年私」「よって候」など鴨居玲の代表作が一堂にそろっていた。

年代順に作品を見ていけるので作家の歩みや挑戦、苦悩を見ることができ、作家をより身近に感じることができた。

 

展示の仕方もとても細部まで配慮されており、見る人が見やすくなるよう、作家の歩みが明確にわかるようになっており展示する人たちの作家に対する深い理解を感じ取れた。

 

鴨居玲は石川県で生まれ、金沢工芸美術大学で絵を学んだ画家で石川ゆかりの画家だその画家がこの地に愛されていることは、とても素敵なことである。

 

コロナ対策もしっかりとされていた、展示室もあまり密集することなく比較的、快適に絵を見ることができた。

 

 

鴨居玲の作品を改めてみたが、見るごとに素晴らしい画家だという印象が強くなる。

作風は暗く、人間の醜さを表現していることさえあるのに、なぜかこの画家の絵にひかれる、モチーフは決して美しくなどないのに。

 

鴨居玲が選ぶモチーフの多くは老人や酔っ払い、狂人など社会では虐げられるような人々が多い、だがそういった人たちの反骨心や孤独、死の近くを生きるゆえに逆説的に輝く生命力に私は強い生への美しさを感じてしまう。

 

 

 

没後展は5年周期


 

5年ごとにこれほど大規模な回顧展が行われる画家がどれだけいるだろうか、その点を見るだけで鴨居玲がいかに愛さている画家か知ることができる。

 

一人の作家の初期から晩年までの作品を一堂に見ることは、人気の画家であってもそうでなくてもかなり難しい、だが鴨居玲展はそれが出来るとてもいい回顧展で、作家にとって創作活動とは決して同じであり続けるものではなく、絶えず変わっていくものである、その流れの中に様々なドラマがある。

 

「人生にも芸術にもドラマが必要」鴨居玲の言葉だ。

 

執拗に死ぬ間際まで絵を描き続けた、己を表現し続けた画家のドラマを私たちは見て感じることができるのだ。

 

とても素敵な展覧会だったので、画集を購入した、いい買い物をしたと思う。

 

石川県立美術館 没後35年鴨居玲展ー静止した刻ー

~8月30日(sun)まで

 

過去記事

鴨居玲、死を見つめた画家 ~ 石川県立美術館

 

 



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