【工芸の魅力】手わざの美が教えてくれる、三つの大切なこと。

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こんにちはヒロキです。

 

今回は工芸を学んでいる身として、工芸が私たちに教えてくれる大切な3つのことを考えてみました。

 

一つ、物を大切にする。

二つ、物と思い出を育てる。

三つ、自然を大事にする。

この三つのことは私が日々工芸を学ぶ中で、強く感じることです。

この考え方はきっと現代の様々な問題、大量消費社会や、人と人との繋がりのきうすか、環境問題などの問題を考えるきっかけになると思います。

なので一つずつ説明させてください。

 

一つ目物を大切にする心。


工芸が何故物を大切にする心を育ててくれるのか。

工芸は今の効率化がすすめられている工業の世界と比べて驚くほど手間がかかります。

でも手間がかかるのは仕方がないことなのです。

工芸の材料は自然由来の物が多いです、自然の物は私たちの思い通りにはなってくれません。

逆に作り手が素材の声を聴き素材の要望を聞くことが大切です。

だからどうしても作るのに時間と手間がかかります。

今ではプラスチックなど安価な材料の登場により、工芸品の需要が下がった結果、材料の値段も相対的に高くなっています。

その二つの要素が工芸品の値段をとても高価なものに変えてしまいました。

 

ただ高いからこそ、物を大切にする心が育ちます。

 

例えば100均の食器を大切にする人は多くないと思います。

「100均だから少し乱暴に使って傷がついてもまあいいか」

「割れてしまっても、100円の物だからまた買えばいいや」

「100均に行けばおんなじ物がいくらでも売っているし」

 

それに対して高価な工芸品の物は大切にしたいと思うはずです。

「職人さんが手間暇かけて作った、世界に数えるほどしかない器」

「高価なものだから傷がつくのが嫌、丁寧に使おう」

「割れてしまったらきっと同じものは二度と手に入らない」

 

それにただ高いだけではありません、高いだけの魅力があります。

食器として使うなら100均の物でも手作りの工芸品で1万円の物でも用途は満たせます。

しかし手作りの工芸品は、食器以外の素晴らしい価値があります、美しかったり、デザイン性に優れていたり、使いやすかったり。

そう言った良さが使い手に大切にしたいという気持ちを引き起こします。

今の時代は大量生産大量消費の時代ですから、私たちの身近なものはどんどんと変わっていきます、スマホも家電も、服もかばんも、そんなに頻繁に買い替えていると、だめになっても新しい物を買えばいいやという気持ちになるのが当然です。

けれどなにもかもがかわっていくのは少し寂しい気がします、だから変わらずにある物を持っておくことは、いいことだと思います。

工芸品を通して物を大切にする心を養えるのではないでしょうか。

それにいい物は大事にしたくなるものです。

 

二つ目物と思い出を育てる心


いい物を大切にするということは、長く同じものと一緒に過ごすということです。

長く一緒にいるということはそれだけたくさんの思い出が残ります。

そう言った思い出はふとした時に思い出し、懐かしい気持ちにさせてくれます。

SNSやネットの発展により私たちは多くの人と常に繋がれるようになりました。

でもその分人と人との関係性はきうすになった気がします。

もちろん多くの人とつながれるということはとても良いことです。

世界中の人の考えに私たちは触れることができ、遠い場所にいる人と一瞬で連絡をすることができます。

昔では信じられないことです。

でもその分身近の人との繋がりや大切にすることを怠ってしまっている気がします。

身近にいる人が幸せであれば、きっと自分自身も幸せであるはずです。

そう言った心を日々工芸品といいものと触れ合うことで、育てることができるのではないでしょうか。

工芸品を乱暴に扱えば簡単にダメになってしまいます。

人と人との関係も同じで、ひどいことをすれば大切な関係も壊れてしまいます。

だから日々相手を思いやる気持ちが大切なのです。

それは工芸品を扱う時も同じではないでしょうか。

三つ目自然を大事にする心


最近は日本の気候はおかしくなったといわれることが多々あります。

連日の猛暑日、急な大雨、雪がほとんど降らない。

十数年の内に驚くほど気候は変わってしまいました。

その原因は主に温暖化のせいと言われています。

では温暖化を引き起こしたのは誰かと言えば、私たち現代人なのです。

私たちは数十年の間に驚くほど快適な生活を手に入れました。

その代償として地球温暖化という地球規模の深刻な問題を引き起こしました。

工芸がその問題を解決できるかと言えば、それは難しいのだけど、難しいからと言ってみて見ぬふりをしていいわけではない。

大量消費社会ではまだ食べられるご飯が、新品の服が、無残にも廃棄されています。

社会の仕組みだから仕方がない、そういう態度をとることは簡単です。

工芸は自然の恵みを利用しています、それも自然を消費していることなのだけれども、今の工業的な大量生産よりはずっと環境に優しいです。

自然由来の素材に興味を持つことは環境問題に目を向けるきっかけにはなるのではないでしょうか。

私たちにはきっと自然が必要です、ビルの立ち並ぶ都会は確かに快適で便利かもしれません、でも山や川に私たちは懐かしさや落ち着きを感じます。

まとめ

工芸には私たちが発展する中で、取りこぼしてきたものが、今なお残っています、そのことに目を向けることは、意味のあることだと私は信じています。

技術が進歩して生活がよくなることはとてもいいことです。

けれどいくら生活がよくなっても心が満たされなければ、その素晴らしい価値も半減してしまいます。

 

あまりに速いスピードで進歩していく現在、気づけば失われてしまったものがたくさんあります。

いい物だから残るわけではありません、時代に合っているものが残るのです。

工芸はきっと時代に合っているものではないでしょう、その証拠に伝統工芸の経済規模は年々縮小しています。

だからこそ工芸は現代に合った価値観を提供する必要があります。

そのために工芸の魅力と欠点をしっかりと見極め、そして何が現代の人のためになるのかをよく考える必要があります。

それでいていい物づくりをする、欲張りかもしれませんね、けど欲張りには面白い物が作れます。

私はいい物を作りたい。

それが誰かのためになるのならとても素敵なことだ。

 

 

 

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