最初に
前回は、関連セラピーのリンク集:トラウマ治療体験記 を作りました。三森みさ さんのこの漫画を通算で3,4回読んでるわけですが今回また再読しました。
今回は ”主要ガイドラインで推奨されているトラウマ治療”に絡んだ点に注目しつつ読む方向で読みました。読んでいたら自分がやっているフォーカシング絵との比較も頭をよぎりました。

この漫画は欠点もなくはないです。しかし、ここまで読みやすく入りやすく心理療法について書かれた本(漫画の形式ですが)は、私は他に見たことがないです。普通は専門書って高額なのに価格も安いです。
冒頭の感想:割と極端な描写 0→100 も多い印象。辛い体験が多いとそうなっても仕方がない部分はあるのかな。
やたらと描写、説明が分かりやすい、理解しやすい部分がある。トラウマができる過程とか。(何度も読むと、途中をすっ飛ばしているとか、例外もあるのでは? 決めつけすぎでは? と思う部分もある)
82ページ
「しかしフラッシュバックや身体の症状は 本能の脳(大脳辺縁系(偏桃体等)と脳幹あたり ※本能の脳は三森さんの独自呼称)にアプローチする必要があると言われています」「トラウマには様々な治療法がありますが、本書では(理性脳に働きかける、カウンセリングや曝露療法、CBT系のトップダウン・アプローチではなく)ボトムアップ・アプローチの体験談を中心に取り扱います」
→ 今まで気にしないで読んでいましたが、この点は「多数の臨床試験で効果が実証済の、主要ガイドラインで推奨されている治療の方向」とは明確に異なるアプローチなわけですね。それはそれとして、漫画の中での「絶対に! 身体系の、こっちの治療法も必要なんだ!」という説得力はとてもあると感じました。
ここは特に気になった:「話して知識を得ても解放されないわけだ……!」カウンセリングに対する?この理解は誤解だと思うなぁ。でも三森さんは心理カウンセリングに対してこのように感じたので、身体系の療法を中心に漫画で紹介するようになったのですね。
117ページ~
感想: 身体の調子を整えてからの 境界線ワーク は 身体系のワークに入れてるんだ。そうなのかな。EMDRもこっちに入れてるし。身体系とは? って少し疑問を持った。
関係ないけど、ストレスゲージ(目盛1~10)って大事な指標なのかな。動画やアプリなど、あちこちでも見かけるなぁ。
感想: 終盤のパーツワークはどうもうまく感情移入できなかった。その辺りのレベルまで自分は行けてないからか、今自分が主に見てるのが人間のような感情がなさそうな、内臓系? とか背骨、神経系?だからなのか。
まとめ的な感想
>「しかしフラッシュバックや身体の症状は 本能の脳(大脳辺縁系(偏桃体等)と脳幹あたり ※本能の脳は三森さんの独自呼称)にアプローチする必要があると言われています」「トラウマには様々な治療法がありますが、本書では(理性脳に働きかける、カウンセリングや曝露療法、CBT系のトップダウン・アプローチではなく)ボトムアップ・アプローチの体験談を中心に取り扱います」
違和感がない、というか、違いが今一つよくわからなかった。
というのはもともと、自分では心理カウンセリングは受けた経験があるが、それ以外の曝露療法や認知行動療法(CBT)を受けたことが無いことがある。(あと、身体系のワークも受けたことが無いですね)
それと、自分がやっている絵とフォーカシングで見て感じていることが、体の感じ、体の中の子供達、仕事、暮らし、人間関係、イメージワーク、フラッシュバックなイメージ、目の前が暗くなり体が動かなくなる状態のこと、怒り、悲しみ、喜び、頭が働かなくなる状態、と、作中で展開されるイメージワークと似たようなことといえば似たようなことを、たくさん感じて描いてきたように思うからだろうか。
(作中で柔らかいものと硬いものを両手にそれぞれ握りながらワークでイメージするなど、頭で詳細をイメージしなくても入っていけるような、導入のための身体的な刺激の方法が各種用意されている感じなのでしょうか。ツボ押ししながらのワークとかもそうですよね)
心理カウンセリングだって、話して知識を得るんじゃなくて、深呼吸したりお腹の感じをみたりしつつ話をすれば、その場合は身体系に入るのではないだろうか?
また、あまり作中では語られていない標準的な治療方法というのは、比較するとどんなやり方なのだろうか? というのも気になりました。
想像だけど、「多数の臨床試験で効果が実証済の、主要ガイドラインで推奨されているPTSD,トラウマ治療の方向」だと、もっとポイントを絞ったワークになることが多い、のだろうか? 「今現在PTSDで非常に苦しい、その症状を低減」「自己否定感と肯定感」「悲惨な場所にはいない、今はこの場所で足ついて落ち着いてて安全だ」とかに絞るとか。(※手順等が定められていることは多いが、単に目の前の症状だけを取り除くものではなく、EMDRや認知行動療法(CBT系)にも感情や身体的な反応への対処が組み込まれているとのことです)
自分の中に子供達や多彩な人物が沢山いる(IFS インターナルファミリーシステムズ のワーク)なんてことは見ない、とか、フォーカシングのようにフェルトセンス(もやっとした体の中のまだはっきりとしていない感じ)をじっくり見てゆくとかはしないとか。PTSD、トラウマの標準治療はピンポイントに、緊急に対応が必要な場所への治療を行うという感じなのかなぁ。
AIに聞いた補足情報: 分類とまとめ
標準治療は、特定の治療手順と治療目標が定められていることが多い。
身体系のワークは、身体感覚や身体的な働きかけを治療の中心に置くものがある。
フォーカシングは、身体の内側に感じられる、まだ明確に言葉になっていない感覚を丁寧に扱う。
それぞれの方法は重なる部分もあるが、目的、手順、根拠となる研究、実施方法などが異なる。
身体系だと「最初に詳細を話さなくてもアプローチが可能」という特性があるので、こちらの方が好みの手法となり、入りやすい人もいるという感じなのかな。三森さんの話(意見?)として、身体系の方が時間がかかるけど負担が少ないと言われてますね。
考察:身体系のワークの場合 と カウンセリング(フォーカシング)でお腹の感じも見ていった場合。

上の表が、下の絵の中央にある緑色の枠の部分だと思ってください。

身体系のワーク(左側の長方形)だと、身体側からのアプローチなわけです。それに対し心理カウンセリング(右側のちょっと丸い四角)で、お腹の感じも見てゆく(フェルトセンスを感じてゆく、フォーカシングをすることになるのと近似)。
そうすると、お腹の感じから手、足、目、頭の考える方も併せて、全身を見てゆくことになります。どのワークでも結局は人間(の全身、こころ、神経系も)を見て感じてゆくことになり、結局やってることはあまり変わらないような印象を受けた、という感想です。
(※自分の経験からは共通点が多く見えますが、実際の治療手順や効果まで同じとは限りません)
【AIに聞いた参考意見】
カウンセリングの最中にお腹の感じを見ることがあったとしても、従来のカウンセリングの主流はやはり『言葉や意味のやり取り(トップダウン)』に軸足が置かれがちです。
これに対し、身体系セラピーやフォーカシングが根本的に違うのは、『言葉にできる前のモヤモヤ(フェルトセンス)』や『言語化を拒む神経系の凍りつき』に、言語を介さずダイレクトに触れにいく点にあります。
トラウマで頭が真っ白になったり、言葉が出なくなったりしているとき、思考で解決しようとするのではなく、身体の感覚からアプローチするからこそ、本能の脳や神経系に直接届くルートが開ける――そこが両者の明確な違いなのです。※AIからはこのような説明が返ってきました。ただし、これは違いを理解するための一つの整理であり、すべてのカウンセリングや身体系のワークに当てはまるとは限りません。
身体系のワークを自分では結局やったことがないからなのか、AIの参考意見を聞いても、そんなに違ってて、身体系のワークの方だけにそこまでアドバンテージがあるのだろうか? 勢いでテキトー言ってないか? ……と半信半疑な感じでした。
今回、漫画を再読して、身体系のワークとフォーカシングには、身体の感覚や言葉にならない内面を扱うという共通点がはっきりとあるように感じました。(それから心理カウンセリングなどでも身体の感覚や言葉にならない内面を扱うように、扱うことがあるように、私は感じてます)
ただし、共通点があることと、治療法として同じであることは別です。具体的な手順や治療目標、研究で確かめられている効果には違いがあるはずです。
自分自身は身体系のワークを実際に受けた経験がないため、現時点では、その違いや優位性を十分に判断できません。
今後、標準的なPTSD治療についても時々調べながら、自分が行っているフォーカシング絵との共通点や相違点を、時間があった時にぼちぼち考えていきたいと思います。
